松本PARCOに親しんできた
お客様の想いに寄り添いたい
株式会社 デザインカロ
代表取締役
加藤 聡
松本市出身。高校を卒業後、東京でグラフィックデザインを学び、デザインの仕事に携わる。その後、1996年の松本PARCO増築時から現在まで28年間、松本PARCOのポップやチラシのデザイン、空間演出などを手掛けてきた。館内のデザイン業務を請け負うPOP ROOMでも勤務し、今でも1日に2、3回納品することも。イベントやお店の数だけある広告の仕事に対して、間に合わせることが使命という思いで向き合う。
松本PARCOに親しんできた
お客様の想いに寄り添いたい
あなたにとっての松本PARCOとは?
あなたにとっての松本PARCOとは?
高校生のとき、『PARCOの広告』という本を読んで、とても衝撃を受けました。特に印象に残っているのは、JAMES BROWNの真っ赤なポスターです。顔が画面いっぱいに斜めにはみ出す構図で、「愛は、いろいろ救う。」という、一見意味不明なコピーが右下に小さく配置されていました。あえてPARCOのロゴを使わず、太いゴシック体の書体を使っていて、一瞬何のポスターか分からない。PARCOってすごいな…と思いました。PARCOのイメージは、この独特な広告にありました。
松本PARCOは、僕にデザインの面白さ、難しさ、厳しさを教えてくださった場所です。無我夢中でやり遂げた達成感は、デザイナー冥利に尽きます。本当に多くの方々にお世話になりました。これまでの人生の半分を松本PARCOと共に過ごせて、幸せ者です。
あなたにとっての松本の街とは?
あなたにとっての松本の街とは?
松本は僕の生まれ育った街です。専門学校への進学を機に東京で8年間過ごしましたが、東京は人と情報が溢れていて、仕事も忙しく、終電で帰宅することも多々ありました。そこで、ふるさとの松本に戻ることにしました。
松本の街は小さいけれど、こだわりのあるお店がたくさんあります。どんな話題でもすべて知っている洋服屋さんや、アメリカの商品をたくさん取り扱っているお店もあります。最近はネットでも簡単に買い物ができますが、個性的で経験豊富な店主さんに、商品の由来や魅力について話を聞きながら買い物をするのが楽しいです。
松本PARCOでの買い物も思い出深く、特にCDショップのWAVEがお気に入りでした。都会でしか買えないCDや12インチのアナログレコードが揃っていて、商品が非常に充実していました。
2025年2月までの想いを教えて下さい
2025年2月までの想いを教えて下さい
2025年2月の最後の日まで、今まで通りいただいた仕事に責任をもって全力で取り組んでいきます。松本PARCOはポスターやPOP類の納品で毎日のように通っていた場所です。その場所がなくなるわけですから、寂しい気持ちもあり、しばらくはぼんやりとしてしまうかもしれません。しかし、頭を切り替えて引き続き仕事を続けていきたいと思います。松本PARCOの才能あふれるスタッフの皆さんと仕事ができたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。長きにわたり、本当にありがとうございました。