一言で言うなら「出会いの場所」ですね。
自分が学生のころは、まさか将来PARCOで働くなんて思ってなかったですし、青春を過ごす場所だと思っていました。でも、今の私からすると、大人になって、社会人になって初めて立った場所です。だからこそ、青春を過ごした場所というよりは、色々な人と出会えた場所というイメージが強いですね。
接客業をしているというのもあると思うのですが、お客さんが大きくなって自分の子どもを連れて来たり、中学生だった子が自分の車を運転して来てくれたりするのを見ていると、すごく感慨深いなって思います。松本PARCOはそういった人間味のある場所、みんなが戻って来れる場所だと感じます。

松本はおしゃれな街だなといつも思っています。美容系の学校とかファッション系の学校とかもあったりして、そこにいる若い子はすごくおしゃれで地元とは違うものを感じました。加えて、松本城が街のシンボルになっていて、そういった歴史ある雰囲気を残しつつおしゃれな街でもある。古いけど新しい。山も近くて景観も素敵。スノーボードをする私にはピッタリな場所だなって思いますし、一生住みたいって本気で思えるくらい魅力がある街だと思います。

今回の松本PARCO閉店の発表を受けて、改めて松本PARCOは地元に愛されているなって感じました。閉店の速報が出たときにすごい回数の電話がかかってきて、皆さん心配の声を届けてくださいました。お客さんに今までの感謝を伝えるためにも、最後に私たちの終活として思い残すことがないように商売していこうと思います。また、最後までお客さんのケアをしっかりしていきたいという想いもあります。もちろん、私とムラサキスポーツを繋げてくれた松本PARCOにも恩返ししたいと思っています。
正直、まさか自分が見送る立場になるとは思っていませんでした。でも、ここには色々な思い出があるので、このタイミングでこの場所にいられるのはすごく良かったなと感じます。最後に向けて、今まで通ってくださった方たちがきっと見送りに来てくれると思います。そんなお客さんの「最後の楽しい思い出づくり」をサポート出来るようにお手伝いしていきたいなって心から思っています。